エソテリックより発売された、
新譜のSACD/CD盤です!!



このフォーレ「レクイエム」は、クリュイタンスにとって、
フランス国立放送管と1950年10月に録音したモノラル盤に続く
2度目の録音となったもの。
1950年盤もフォーレの慎み深い作品の魅力を引き出した名演として
知られていますが、この1962年盤は旧盤よりもさらにスケールの大きな
深みのある演奏で、そこに込められた敬虔な感情の高まりは
他に類をみないほどです。
2人のソリストも豪華で、「ピエ・イエズ」でのロス・アンヘレスの清純さ、
全盛期の輝きを示すF=ディースカウの完璧無類な歌唱、
いずれも歴史的な名盤に相応しい彩りを添えています。
日本とは縁の深かったピュイグ=ロジェがオルガン
(おそらく教会備え付けのオルガン)を担当しているのも
オールド・ファンには懐かしいことでしょう。
EMIのパリでのオーケストラ録音がよく行なわれていた
サル・ワグラムではなく、パリ1区・チュイリュリー公園の北に、
1754年に完成した歴史的な聖ロック教会が録音会場に選ばれたことで、
響きの豊かさと奥行き感が増すとともに、
フォーレのオーケストレーションの精妙さや合唱声部のハーモニーの美しさが
教会の残響に埋もれずに収録された名録音に仕上がっています。

このアルバムは、1960年代からテレフンケン・レーベルで、
ニコラウス・アーノンクールやグスタフ・レオンハルトをはじめとする
オリジナル楽器演奏の録音をいち早く手掛けてきた名プロデューサー、
ヴォルフ・エリクソンが、1972年に自前のレーベルとして設立した
SEON初期の名盤で、オリジナルはLP3枚にヘンデルの作品1のソナタを中心に
木管のためのソナタなど17曲を集成したアルバムでした。
ブロックフレーテとフラウト・トラヴェルソを吹き分ける
フランス・ブリュッヘンを中心に、チェンバロとオルガンのボブ・ファン・アスペレン、
チェロのアンナー・ビルスマと、オリジナル楽器演奏の巨匠たちが結集し、
緻密かつ生き生きとした躍動感あふれる演奏でヘンデル若き日の溌剌とした
筆致を再現しています。
今回のSA-CDハイブリッド化に当たっては、1987年に初めてCD化されたときの
カップリングを踏襲して、ブリュッヘンがソロをとっている中から選りすぐった
8曲を収録しています。
今回のアルバムも、なんともマニアックな盤ですが、
かゆい所に手が届くような選曲で、
なかなかなものですね♪

じっくり聴いてみたい名盤です!!



Tsubaki Audio