お客様が持ち込まれたcelloの修理品が
直ってきたので、テストを兼ねて試聴してみました。
celloは、Mark Levinsonが当時新しいブランドとして
立ち上げたブランドです。
その第一作として発表されたのがオーディオパレット(Audio Palette)です。
これは、Mark Levinsonが創り上げた
音色をコントロールするためのイコライザーです。
パレットはパラメトリック・イコライザーの一種で、
調整の周波数帯は15Hz、120Hz、500Hz、2kHz、5kHz,25kHzの
6ポイントです。
一般に知られるグラフィック・イコライザーの1/3オクターブピッチの
31~33ポイントなどからみると、とても少なくおもわれますね。
しかし、Mark Levinsonの選定したコントロール周波数と優れたフィルター特性で
とても音楽性のある音色になってしまいます!!
聴いてみると、本当にすごい!!
さらに優れているのは、各周波数帯での調整レベルが
それぞれに違う点です。
500Hz、2kHzがワンクリック0.25dBなのに対し
両サイドの15Hz、25kHzでは1dBとなっています。
Paletteは、音に艶をのせ、独特の雰囲気を持たせてくれますね♪

その第二作目として発表されたのが、Audio Suiteになります。
このオーディオ機器は単純なプリアンプではなく、
システムプリという形で世に送り出されたようです。
このモデルは電源部とシャーシを始め、
モジュール化されたそれぞれの回路ユニットから成るもので、
10モジュール分のスペースを持つシャーシに、
必要なモジュールを簡単に追加できる機構を採用しています。
空きスペースはブランクパネルをはめる形になります。
各モジュールはいずれも入力がフィッシャー型コネクターによる
バランス受けとなっており、出力も同じくバランス送り出しとなっています。
仕上げは、Paletteに合うような作りになっていて、
アッテネータ式のボリュームは、
カチカチカチと回す感触がたまりません!!

昔の名機というもので、これほど完成度の高いものは
あまりないのではないでしょうか。
とってもいいものを聴かせていただきました。
ありがとうございました。



Tsubaki Audio